マンションを売却する3つの方法
マンションを売る時、どんな方法があるのでしょう?
ここでは、最近多くなっている不動産会社へのマンション売却、いわゆるマンション買い取りに着目して解説していきます。
ネットの記事などでは、マンション買取とマンション売却の2つで説明されることが多いですが、実際は3通りあり、そこが非常に重要なところですから、その点をしっかりご説明します。
マンション買取とは何か?
マンション買取とは、マンションを、買取再販事業をしている不動産会社(買取再販業者)に買い取ってもらうことを言います。
マンションの買取再販事業というのは、不動産会社が築年数の古いマンションを買い取って、リノベーション(大がかりなリフォーム)をしてピカピカにしたうえで一般のお客様に販売を行う、という事業です。
例えば、内装の傷んだマンションを2,000万円で買い取り、450万円でリフォームして、3,000万円で売る、というビジネスです。
以前からあるビジネスですが、築年数の古いマンションが増えてきたことや税制の変更、新築マンションの価格高騰の影響などがあり、ここ数年で非常に盛んになってきています。以前は大手の不動産会社はあまり手掛けていませんでしたが、現在では、大手マンションデベロッパーの75%が同事業を手掛けているそうです(リフォーム産業新聞(1315号(2018/06/05発行))。
マンションの売却方法は、買取と売却の2種類だけじゃない?
マンションの売り方を、買い手が買取再販業者かどうかで分類すると、①買取再販業者に買ってもらう方法、②それ以外の人(または会社)に買ってもらう方法、の2つに分けられます。
どちらもマンションを売るということでは同じで、言葉が分かりにくくなってしまいますので、ここでは以下のように呼ぶこととします。
- マンション買取:買取再販業者にマンションを売ること
- マンション売却:買取再販業者ではない一般の人にマンションを売ること
また、マンションの売り方は、買い手の探し方でも分けることができます。それは、①不動産会社に頼んで探してもらう、②買い手を自分で探す、という2種類で、ここでは、それぞれを以下のように呼びます。
- 仲介:不動産会社に買い手を見つけてもらう方法
- 自己発見:自分で買い手を見つける方法
このように、不動産の売り方は、買い手が買取再販業者かどうかで2通り、買い手の見つけ方で2通りとなり、2通り×2通りの合計4通りの方法があります。
買主が買取再販業者
(マンション買取) |
買主は買取再販業者以外
(マンション売却) |
|
買主を不動産会社に
探してもらう(仲介) |
① 仲介買取 | ③ 仲介売却 |
買主は自分で探す
(自己発見) |
② 直接買取 | ④ 自己発見売却 |
④の自己発見売却は、親族間や隣地の所有者との売買など、ごく限られた場合のみあり得るもので、売却方法として主体的に選択できるものではありませんから、実際には、①~③が選択肢になります。