マンションを高く売却する方法

マンションを高く売却する方法

マンションを高く売る方法はあるのでしょうか?

「そんな上手い話あるわけ無いよ。」と思うかもしれませんが、実は高く売る方法はあるのです。

高く売れたケース、安くなってしまったケース、実際にそれぞれを注意深く見てみると、売れる価格に差がつく理由が分かってきます。ここでは、マンションを高く売る方法をご説明します。

マンションの価格に差がつく理由

不動産が売れる価格は誰にも分からない

戸建てでもマンションでも、不動産はそれぞれの特性や状態が違った一点モノです。そのため、その時点での価格が一つに決まる株式市場や、状態やグレード等の差はあっても基本的に同じものを取り扱っている中古車市場ほど明確な相場価格がありません。

実は、大規模マンションのように類似の成約事例が豊富にある場合を除くと、不動産会社の担当者は「うーん、どうなんだろうなー?こんなもんかなー?」と勘を使って査定をしています。

店舗の接客スペースの裏側、お客さんからは見えない社員の執務スペースで、査定中の担当者は、「この物件、いくらだと思います?」と、複数の同僚に意見を聞いています。

不動産が売れる価格は、運やタイミング、売り方などによりかなりのバラツキがあります。査定価格は、お客様への提示の都合上、ズバリ価格を出すことも多いですが、優秀な担当者であれば、ある程度の幅をもったものとして捉えています。

土地や戸建住宅に比較すると、マンションはもっとも規格性が高く、相場の情報量・信頼度が高い不動産ですが、それでも相場価格や査定価格は、通常、前後2〜5%くらいの幅をもった帯として考えます。

つまり、不動産の相場価格や査定価格は、もともと幅があるもので、大体80%くらいはこの幅の範囲に収まるのではないか?という価格の下限・上限で設定するのが一般的です。

ですから、時には、想定の範囲を超えた価格で売れ、「こんなに高く売れてびっくり!」ということもありますし、残念ながら、「こんなに安くなっちゃった・・・」というケースもあります。

では、高く売れるケースと安くなってしまうケースは、何が違うのでしょうか?

高く売れる場合と安くなる場合の違い

上で書いた通り、マンションの売れる価格は、確率の分布で考えられます。

例えば、4,000万円で売れる確率が30%、前後100万円の範囲で売れる確率が60%、前後200万円の範囲で売れる確率が80%、200万円以上離れた価格で売れる確率が残りの20%、というような形です。

確率ですから、言ってみればくじ引きみたいなものです。

運によって、1回目で大当たりを引くこともあれば、たくさん引いてもハズレばかり、ということもあります。運の良さはどうにもできませんが、とにかくたくさんくじを引ければ、それだけ当たりを引く可能性も高まります。

不動産の売却では「くじを引く回数」は、「購入検討者の数」です。購入を検討する人の数が多ければ、それだけ高く買う人が出てくる可能性が高まります。

安くなってしまう理由の一つは、このくじを引く回数が少ない、つまり購入検討者が少ない、というものです。
具体的には、販売価格が相場から著しくズレていたり、仲介会社が広告や紹介先を限定したりすると、購入検討者が少なくなります。

一方で、たくさんの購入検討者がいて、見学もたくさんあったけれども、買いたい人が全然でてこない、ということもあります。

この場合、販売価格の設定や広告などは大体きちんとできている、と考えて良いと思います。では、たくさんくじを引いているのに、なぜ当たりがでないかと言えば、くじを開けずに捨ててしまっているからです。

例えば、荷物が多くて部屋中にあふれていたり、内装や設備がひどく汚れたり傷んだりしている場合、本当は、単に購入後に片付けたり、ハウスクリーニングや補修をすれば済むだけの話だとしても、見学者は物件の本来の価値を理解できず、検討に進めません。

これは、せっかくくじを引いたのに、中身を見ずに捨ててしまうのと同じです。

この、物件の本来の価値の分かりやすさ、購入者の検討しやすさが、高く売れるか安く売れるかの、もう一つの違いです。

では、購入者の検討しやすさと購入者検討者の数について、それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。

中古物件は基本的に買いにくい

中古マンションを購入した、または購入を検討された方は思い当たることもあるかと思いますが、多くの中古マンションは、購入者の目線から見ると、非常に購入検討がしにくいものです。

例えば、スーパーで牛肉を買う場合であれば、その肉はどこの国の生産されて、部位はどこで、100gあたりいくらで、消費期限はいつで、ということが記載されています。包装も透明なので、実際の色の良し悪しや脂身がどれくらいあるのかも見ることができますし、隣の商品と比較することもできます。

実際の味は食べてみなければ分かりませんが、それでもあまり大きな不安なく今夜の料理に必要なものを選べますよね。

不動産は、そういった分かりやすさという点では、もともととても難しいところがあります。

第1に、比較検討できる物件が多くないということです。マンションごとに、立地・広さ・間取り・階数・状態・周辺環境・価格などが異なりますし、同時期に売却中になっている物件の数も限られています。

第2に、そのマンションについても確認できないこと、分からないことが多いということです。内装の状態を全て細かく確認することは難しいですし、設備の劣化具合も分かりません。汚れや傷みに関して、ハウスクリーニングできれいになるのか、リフォームが必要なのか?いくらかかるのか?、というようなこともあります。

第3に、他人が居住している、または居住していた空間だということです。居住中の場合は、家具や荷物がありますし、空き家の場合であっても、床や壁の汚れや日焼けの仕方など他人の空間だという印が残っています。

購入検討者は、マンションを買うために見学にきますが、実際に必要としているのは、そのマンションを買って実現できる暮らしです。しかし、他人の空間だという印があると、自分のイメージを具体的に持つことが難しくなってしまいます。

このように、中古マンションは、かなり意識的に対応をしないと、購入検討者には価値が分かりにくい状態になっています。そして、非常に高額なものでもあるので、購入検討者は、分かりにくい部分を不安に感じ、検討から外すか、価格を下げることでリスクを中和しようとします。

したがって、購入検討している人により高い価格を付けてもらうためには、不安点、つまり分かりにくいところを先回りして解消しておくこと、=「商品化」が重要です。

購入者検討者が増えれば増えるほど高く売れる

住まいに対する感性や生活についての考え方は、一人ひとり異なります。その違いは、本当に想像できないほど大きくて、マンションや戸建てなど住宅の販売の経験を何年か積んだ後でも、新しい考え方を持ったお客様に出会ってびっくりしてしまうことが起こるほどです。

不動産は相場価格が曖昧なこともあり、そのマンションにどれくらいの価値を見出すかは、人によってかなり異なります。
そのため、多くの人が検討してくれればしてくれるほど、より高く評価する人が現れる可能性が増しますし、検討者が少なければ、非常に安い金額でしか評価されないということも起こります。

また、他に真剣に購入を検討している人がいる、という事実は、価格の妥当性を表していることにもなり、購入検討者にとっては、より積極的に評価する根拠にもなります。

このため、できるだけ多くの人に購入検討してもらうことが重要になります。

では、具体的にどうすれば、購入者の検討しやすさを向上させ、購入者検討者の数を増やすことができるでしょうか?

商品化の方法

中古マンションの場合、大きな問題は、設備や内装の状態です。何年も使われているわけで、汚れもあれば傷みもあります。隅から隅まで細かく確認することは現実には難しいですし、ハウスクリーニングをしたらどれくらい綺麗になるのか?、給湯器はあと何年くらい保つのか?、どんなリフォームができて、それにはいくらかかるのか?、など実際に住んでみたりやってみたりしないと分からないことも多くあります。

家具や荷物が置いてあれば、それらに隠れて確認できない部分も多くなりますし、住んでいる人の生活感や好みが前面に出て、自分の生活をイメージするのも難しくなります。

マンションで商品として最も分かりやすいのは、既に出来上がった状態の新築マンションでしょう。

通常、新築マンションは建築中にいわゆる「青田売り」をされますから、まだ無いものを買うという難しさがあります。例えば、実際の間取りではどれくらい広く感じるのか?、エントランスなどの共用部はどんな雰囲気なのか?、部屋からの眺望はどうなのか?、駐車場や駐輪場は使いやすいのか?、というような点です。

一方、設備や内装の状態については、すべて新品ですから心配は要りません。

建築が完成していれば、いま挙げた青田売りの時に分からないことは、ほとんど分かりますから、商品として分からない点、不安な点は非常に少なくなり、理想的に商品化された状態、と言えます。

ですから、商品化とは、いかに新築時に近づけるか?、ということになります。

具体的には、以下のことを行います。

① ハウスクリーニング(水回り・フローリング)
② 荷物を減らす
③ 生活感を薄める
④ 個人の趣向を消す
⑤ 傷んだ箇所・劣化した設備の補修・更新

なお、ここで注意したいのは、物件を良く見せるのではなく、悪く見えているところをゼロにする姿勢で行う、ということです。

どんなにセンスがあるとしても、センスを使って物件を良く見せよう、とはしない方がよいでしょう。人の好みは本当に様々ですし、見学者はマンションを見に来るのであって、あなたの生活を見にくる訳ではないからです。

① ハウスクリーニング(水回り・フローリング)

キッチン・バス・トイレの水回りとフローリングはクリーニングを行うのが必須です。費用対効果が高いので、ここは専門業者に依頼してしっかり行いましょう。
業者は、仲介会社に依頼すれば紹介してくれますから、既に知っているところがなければ、紹介してもらう方が良いです。

目安の費用は、専有面積㎡あたり、1,000〜1,500円(税抜)ほどです。
75㎡の場合には、81,000円〜121,500円(税込)くらいになるでしょう。

なお、通常、壁クロスは対象外か軽い拭き掃除程度のため、あまりきれいになりません。

② 荷物を減らす

荷物が多いと、どうしても生活感が出やすく、購入検討者の購入意欲を減退させてしまいます。また、部屋が狭く見えてしまう、という強いマイナス効果があります。

ですから、服やバッグ、本やその他の荷物で、備え付けの収納や家具に収まりきらない分は、その荷物を減らす必要があります。

マンションが売れて引っ越しする時にはかなり荷物を整理することになるでしょうから、この段階で荷物を断捨離するのも良いですし、整理に少し時間がかかりそうであれば、思い切ってトランクルームに預けてしまいましょう。

家に置いて良い荷物は、備え付けの収納と収納家具に収まる分だけです。
これで部屋はかなりすっきりとした印象になりますし、見学者は広い範囲を確認できるため、安心感も増します。
また、売主が丁寧に暮らしているように感じられると、住戸自体も丁寧に扱われていて問題が少なそう、と思う傾向があります。

③ 生活感を薄める

荷物が減ると、かなり生活感は減りますが、まだ細かく各所に残っているはずです。

生活を継続しているわけですから、完全に消すことはできませんが、大きく改善することはできます。

具体的には、以下の2点を行います。

・できるだけものをしまう
・古いものは新しいものに替える

例えば、歯ブラシや歯磨き粉、髭剃り、耳かき、爪切りなど体に関係するものは、洗面ボウルの周りや棚の上に置かず、棚や引き出しの中にしまいます。

テーブルクロスや各種のマット、椅子に敷いた座布団などファブリック類もできるだけ片付けた方が良いです。もし使用するのであれば、古びてきたものは処分して新しいものにしてください。スリッパも同様です。

カーテンも傷み具合を確認してください。金額的に買い直すのは難しいと思いますが、破けるなど傷みのひどいものや黒くなっているレースなどは、交換か撤去をします。

椅子の背もたれに服を掛けるのもやめましょう。

水アカのついたものや毛先が広がったブラシなどは印象が良くないので、バスやトイレの清掃道具やイス・オケなども同様に片付けるか新しくしてください。

キッチンや洗濯機に置いている洗剤等については、詰替を重ねたり、あまり使っていなくてパッケージや容器が古くなったものは処分するか新しいものに替えましょう。

④ 個人の好みを消す

小物類やファブリックなど布製品に個人の好みが出やすい傾向があります。
いずれの出しておくものは最小限にとどめてできるだけしまっておきましょう。

宗教的なものや霊的なものは、人によって特に感じ方が大きく異なり、見学者の強い拒絶が出やすい傾向がありますから、お札やお守りなどもできるだけ片付けておきます。

また、ペット関係も同様です。

犬や猫の写真なども、どんなに可愛くても、掲出するのは数枚程度にとどめてください。

⑤ 傷んだ箇所・劣化した設備の補修・更新

ここは少し方針が難しいところです。

非常にざっくりと言ってしまえば、かかる費用と効果のバランスを考える必要はありますが、他人が見て「あれっ」と感じるような箇所については、お金をかけて是正した方が良いです。

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